増築編
20年、30年を超える戸建て住宅は、増築している箇所があったりします。
増築は、建築基準法にも触れる部分ですので、慎重に行わないといけません。
(今回は、そこには触れません)
インスペクションに関することでの増築について注意すべき点
・接続部
敷地内の小屋や物置などなら良いのですが、建物に接続した(くっついた)増築は、不具合が起こる箇所になります。
想像つくと思いますが、接続部分が適切に処理されてないと雨漏りの原因となります。
そこから侵入した雨水で、壁や床が劣化したりします。
バルコニー部分を外壁で囲み、部屋の一部にした例-1-
既存の壁との取り合い箇所から雨水が侵入し床や壁が劣化しています。
バルコニー部分を外壁で囲み、部屋の一部にした例-2-
バルコニーの増築した箇所の床が劣化しています。接合部分からの雨水侵入のと推測できます。
・構造躯体
沖縄の場合、コンクリート住宅が多いので、2階のバルコニーを囲って部屋にしているケースをよくみます。
2階、3階部分で、バルコニーや屋根部分を部屋として増築してしまった場合、雨漏りの原因になる事はもちろん増築の重さで、構造躯体の劣化の原因になる可能性が非常に高いです。
設計時に荷重を考慮していない場合、クラックが発生したりします。
増築部分の床下からの雨水侵入もあり、床が劣化してしまうこともあります。
屋上に倉庫を増築し、倉庫内には水たまり跡があります。
倉庫の荷重を受けて、コンクリート梁の劣化事象がみられます。
屋上の防水補修や屋上倉庫の撤去など、今後メンテナンスをどうすればよいかの判断材料となります。
増築してる部分の不具合の原因がわかれば、また、劣化事象が起こるかもしれないと事前にわかっていれば、安心して物件を購入できます。
私達、インスペクションパートナーズはインスペクション時間範囲内で可能な限り劣化事象の原因を考察します。
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